
Pianohaus Handkerner
欧州各拠点から保存状態の良いピアノを輸入し展示販売しております。
ドイツ名匠の本場技術を継承、修理・補修スキルも直輸入。
ピアノ調律、修理補修もおまかせください!
部品劣化や経年変化で、機械楽器のピアノは年数と時間を重ねると摩滅によって不都合が生じてきます。擦り切れた鍵盤クロスの貼替といった軽い補修程度の物から、管理がよくないために部品の消耗を速めてしまった事例も稀ではありません。
長く放置されたピアノでは、事情が変わってきます。虫害・獣害といったものから、木部の変形・金属部品のアレや錆による変形が運動を妨げます。その他大ががりになる絃の張替、時代塗装の補修等多岐に渡ります。年数に応じた痛みは、アジア製や日系メーカーと欧米メーカーでは変化部分が異なります。

ぐらついたメカニックのピアノ
メカニックは捻子止めと接着で部品を固定しています。アジア製・欧米製に関係なく、経年変化や長時間使用に伴って締付があまくなると、関節の軸が抜けてくる事があります。ハンマーがぐらついてフェルトの片減り、関節や土台が割れてしまう場合の他、部品によっては再接着を要する事例もあります。
調律担当技術者が、適当な時期に捻子の締め付け具合を確認すれば横抜は出にくい症状。調律だけは定期的に実施していても調子が悪いといった例です。普通に締め付け状態のハンマーは尋常な減り加減ですが、ぐらついたハンマーは使用され続けると消耗が大きく極端な変形を招き、場合によっては、交換しないと使えなくなる場合もあります。
ピアノハンマー関連の問題点実例

ハンマーフェルトの磨滅変形は数度の補正が通常可能ですが、下の様な場合は正しく三本絃をとらえていない所が多く、絃径よりもやけに 幅広 で深い異常 な磨滅状態。 ハンマーの関節は殆どグラついているはずです。

変形が激しい為、補修でフェルトを削るとハンマーは大分小さくなり、補正は今回限り。以降はハンマーの交換という事になります。しかし、保守力のある技術者が通っていたならば、固定状態を確認する事で、進行を遅らせる事も可能だったでしょう。
アップライトのハンマーを交換する場合、ハンマーの棒を抜いて補修し、画像(下の右)のように再組み立て。
後、膠で接着。音質が優れる一方、ボンド使用が多い現在では、膠着派はもう限られた方のみの工法です。


鍵盤はメカニックを通じて、ハンマーを素早く動かします。打絃後、その衝撃を革の貼られたキャッチャーという小さな木製ブロックが引き受けます。画像のピアノは1950年代、耐久力のある鹿皮が貼られています。
キャッチャーから平打ちの紐が出ています。末端は紐がほぐれいない様にレザー(通常赤色)が貼られています。弱い力で動いたハンマーを引き戻す役割。ネズミの侵入で、この部品が食いちぎられていることもあります。
量産系ピアノはビニールか合成皮革が主流、これ等は補強の役目として初期は 遜色ないものです。それが経年劣化で劣化すると、ハンマー補修のために取り外す時に割れたり、数年で緩くなって不都合な事もあります。私達はここの小さな部品も、伝統的なヨーロッパの工法の本皮に貼り換えます。

又、10年~20年と 動く事が無かったアップライトピアノでは、羊毛部品のフェルトやクロスが虫害で失われていたり、穴が開いていたりします。そんな場合はセクション毎、或いは一台分の貼り直しを行います。

ピアノ調律・メンテナンス
【定期的な調律実施のお勧め】
実施期間は短いほど良いですが、家庭では維持予算の関係上、コンサートホールの様に毎月何回も行う事はできません。便宜上半年に1回とか年に1回は実施してくださいとお願いしているのが現状です。繊細なヨーロッパ製楽器はやや短く実施される事をお勧めしています。 当店では、調律時に幾度となく鍵盤を叩く作業の間、メカニックや鍵盤の動きを見ながら経年変化で消耗した部分、傷んだ部分の調整や交換の御提案を考えながらのメンテナンスを実施しています。
機械楽器であるピアノ内部は永久不変でなく、車のタイヤのように使用時間、使用年数で摩滅・劣化が発生します。単に調律だけ実施している場合、10年も経つと痛みや調整の変化が各所に発生しています。


◎鍵盤クロスの摩滅と虫害
メンテナンスとも補修ともいえるところです。使用初めから年数を重ねると、延べ時間とクロス素材の質によって4~10年程度鍵盤が左右にガタが発生してきます。又、放置期間が長いと虫に食われてガタついてしまう事もあります。メカニックの負荷も増すため、早めの処置が望まれるるとこでもあるも、一般的に煩わしい仕事でもあり、そのまま使用続ける事が多い様です。
事前に準備を すれば、ある程度は出張処置も出来なくはありません。

鍵盤クロス貼替作業
【サウンドボードが割れているピアノの調律】
定期調律がされず大幅に音が下がった固体が、寒冷地の暖炉や強力な暖房設備の近くに設置されると、響板が繊維方向に裂ける事があります。ヨーロッパ市場では、中古の70%は割れているとされるメーカーもあります。我国に存在する内外のピアノもそうゆう事例は事欠きません。裂け・割れも1~2本でなく、10本以上とい う事も。
調律メンテナンスで補える範囲ではありませんが、それとどう向き合うかは難しい問題といえます。問題はそのピアノを使いたいのかどうかという事です。鍵盤やメカニックに問題なく、雑音さえ出ていなければ、使用は可能。唯、音漏れがあるので沈んだ感じになる事もあり、亀裂の場所によっては調律の乱れが著しい場合もあります。

■会社概要
事業所名
ピアノハウス ハントケルナー Pianohaus Handkerner
所在地
〒208-0013 東京都武蔵村山市大南3-134-15 TEL. 042-563-8967
設立 1991年3月
極東地域初のPfeiffer社ディーラーとなる。 Steingraeber&Söhne August Försterの展示販売。
経緯 1993年3月
ヨーロッパ製ピアノ椅子オーダー販売開始。新品国内メーカーのディアパソン、クロイツェルを展示販売。
1994年3月
ドイツ語圏に良質のヴィンテージを求めて、ピアノ探しの旅が始まる。新旧の小型ドイツ製ピアノを中心に展示販売。
1995年10月27日
楽器フェアー(池袋サンシャイン60)にて、クロイツェル・ブラッシュアップモデルを出展。各ディーラーから好評が寄せられる。故ホロヴィッツの専属ピアノ技師M氏より称賛を受ける。以降スキルを活かした補修・ブラッシュアップ・修理業務も意欲的に従事。
2004年6月
ヨーロッパの小物販売を始める。
2023年6月
コロナパンデミックで中断していたピアノ探しの旅を再開しました。
■アクセス
☆ 御来店の場合は、事前にご連絡をお願いいたします。
■電車・公共交通機関ご利用の場合
西武拝島線:武蔵砂川駅徒歩12~3分、国立音大西門より徒歩15分。
■自動車の場合
圏央道あきる野、青梅、中央道国立インターチェンジから11km。中央道八王子インタチェンジーから10㎞。
